「原液化粧品」とは?その真実と見分け方

「原液」という言葉を耳にすると、成分が純粋で効果が高いイメージを持つ方が多いのではないでしょうか。
しかし、実際の化粧品業界では「原液」という表現に明確な定義はなく、その実態には注意が必要です。
この記事では、本物の「原液」を見分けるためのポイントや化粧品業界のルールについて詳しく解説します。
「原液」とは?
「原液」とは、成分が薄められたり加工されたりしていない純粋な形の成分を指します。
ただし、化粧品業界で「原液」と表現されているものにはさまざまな背景があり、そのすべてが100%純粋な形であるとは限りません。

「原液美容液」の例①フラコラ
ヒト幹細胞培養エキス原液 LP(ヒトカン) | |
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<価格> | 6,645円(税込)/30ml |
<特徴> | ヒト幹細胞培養エキスを配合した原液美容液。 |
<注意点> | 製品には「水」が含まれており、完全に無希釈というわけではありません。 しかし、ヒト幹細胞培養エキスが高濃度で配合されている点が特徴です。 |
「原液美容液」の例②COCORO
プラセンタダイレクト | |
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<価格> | 14,300円(税込)/30ml |
<特徴> | 水を一切使用しない無加水処方で、プラセンタエキスを主成分とした原液美容液。 |
<注意点> | プラセンタエキスがそのまま使われている分高額 |
実は「原液」には落とし穴がある
1. 水で希釈しても「原液」とうたえる

↑某有名「原液美容液」
上記のように化粧品の場合、成分表示に「水」が最初に記載されていても、その製品に「原液」が含まれていれば「原液コスメ」として表現されることがあります。
つまり、「原液」が含まれているというだけで、100%純粋な原液をそのまま使っているわけではない場合があります。
2. 「原液コスメ」には明確な定義がない
実は、「原液」という表現には、化粧品業界で統一された定義がありません。そのため一言で「原液コスメ」と言っても濃度や配合方法はメーカーや製品によって異なります。
そのため、「原液」と表記されていても、その濃度や成分の純度は製品ごとにばらつきがあるのが実情です。
本物の「原液コスメ」を見分けるポイント
化粧品のパッケージや製品ページには全成分表示が記載されています。
この表示をチェックすることで、製品が「原液コスメ」としての信頼性を持つかどうかを判断できます。
1. 「水」が最初に記載されていないか確認
成分表示は配合量の多い順に記載するルールがあるため、最初に「水」と書かれている場合、その製品は水が基剤であることを意味します。
本物の「原液コスメ」を選びたい場合は、「水」以外の成分(発酵液など)が最初に記載されているものを選びましょう。
2. 希釈剤が含まれていない
グリセリンやプロピレングリコール(PG)などの希釈剤が多く含まれている場合、「原液」とは言い難い場合があります。
製品の全成分表示を確認して、不必要な添加物が少ないものを選ぶのがおすすめです。
3. 製品説明に透明性がある
「○○エキス100%」「純粋○○配合」などと明記されている製品は、信頼できる可能性が高いです。
ただし、この表記も注意が必要で、前述の「水で希釈しても原液として表現できる」ケースがあるため、全成分表示を確認することが重要です。
まとめ
「原液」とは純粋な形の成分を指しますが、化粧品業界ではその表現に統一された定義がないため、成分表示や製品情報を慎重に確認することが大切です。
原液コスメを選ぶときにはこの記事を参考に成分表示をチェックして、本物の「原液コスメ」を見つけてみてくださいね!